NPO法人尼崎市身体障害者連盟福祉協会のブログです。当連盟に関する様々な情報を提供します。
先日、難病団体連絡協議会の要援護者災害支援シンポジウムに行ってきました。
テーマは「自分らしい防災始めてみませんか」
基調講演は関西大学社会安全学部准教授の近藤誠司氏。
このシンポは3回目でいずれも近藤准教授が講演されています。
毎回、気づきが得られ、非常に良い内容です。
役所はことあるたびに「公助は当てにするな、自助、共助を進めなさい」と言ってきますが、「自助ができないといけないのか」という問いかけもありました。
確かに我々障害者は自助ができる方ばかりではありません。
共助を当てにしないといけませんが、ではどうやってその体制を作るのか。
ヒントとして実例を出してくれました。
ある学習会で高齢者に対して質問したそうです。
・避難勧告が出たら避難所に行きますか
その答えは「その場になってみないとわからない」という答えが多かったそうですが、最初の質問に「ではたまたまお孫さんがいるときに」という設定を付け加えるとほとんどの人が「すぐに避難行動を取る」と答えたとのこと。
つまり、守りたい存在がいると行動を起こすということです。
そのためには普段から地域と関わり、自分の存在を認知してもらうこと。
そうすることによって、以前の豪雨で老人ホームが浸水したとき、近くの高校生が救助に来てくれた事例があったとのこと。その高校生と老人ホームは普段からの関係があったそうです。
福祉課の課長もこういう事例などを聞いて大変参考になったと述べていました。
去年の基調講演では、南海トラフ地震でどのように浸水していくのかを教えてくれました。
第1波ですぐに浸水するわけではなく、何回も波が来る間に浸水していくとのこと。計算では数時間後に杭瀬周辺から浸水が始まって南東地域が浸水していくということでした。
よって、第1波がくる2時間以内に避難を完了しなければならないのではなく、もう少し余裕があるということになります。
これはあくまでも想定であり、想定以上の災害が起こった場合は当然浸水地域は広がりますので、ご注意ください。避難行動もできるだけ早く起こし、地震が沈静化するまでかなり長時間避難していなければならないことも変わりはありません。
来年度も秋に行われると思いますので、皆さんも是非参加してください。
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