NPO法人尼崎市身体障害者連盟福祉協会

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理事長の健康コラム No.4

 「呼吸器とはり(その2) 副鼻腔炎                                                               
 「風邪は万病のもと」といいます。わたしが書き留めている「健康便り」の1991年から、風邪のあとの蓄膿症について、わたしの体験を記します。
 年の暮れの20日に23歳の息子がいつもより早く帰宅。昼食後しばらくして吐き気を感じだし、あげくだし。
その後も吐き気・寒気・震えがあると言い、体温は39度を超えていました。早速、葛根湯を飲ませ、応急手当てとして手足の指の間にはりをして、電気温布を背中に当てて寝かせました。翌朝は熱が下がり、寒気はなく、吐き気もほとんど治まりましたが、体中がだるいとのことでした。自前の治療をすることにして、頚から肩、背中から腰までツボを選んで軽いはりを行い、お腹と足にもはりをしました。夕方には腹が減ったと言い、わたしたちと食事を取りました。
 その1日か2日後に家内が風邪を引きました。賀状の宛名書きで疲れたためのこり風邪でした。頭痛・頚肩のこわばり、声がれと咳が主な症状でした。葛根湯を飲み続け、はりは2度行っただけでしたが、持ち前の体力のおかげでそれ以上はひどくならず、長引かずに年を越してくれました。
 問題はわたしでした。大晦日の夕方、1年最後の患者さんを治療していると、突然、くしゃみ・鼻水が出はじめました。元日と2日はなんなく過ごせました。ところが、3日と4日はくしゃみ・鼻水・咳・痰、それに寒気で大変でした。葛根湯を増量して飲み、4日の夜に2度汗を取りました。その結果、咳と痰は残ったものの気分がよくなり、5日から治療を始めることができました。しかし、風邪は順調に抜けきりませんでした。
 咳と痰が減ってもう大丈夫かなと思った10日過ぎに、鼻汁に悪臭がしだしました。急性・化膿性の副鼻腔炎、蓄膿症を起こしたのです。また、葛根湯を日に3度まじめに飲みながら、眉間・頬・顎の下・のど・ 側頚部に自前のはりを朝夕続けました。結局、悪臭が消えて、風邪の気が抜けたのは、立春になったころでした。
 他の病気が風邪の症状で始まるケースが少なくありません。髄膜炎やギランバレー症候群など怖い病気もあります。はり治療の適不適を見極めることが大切です。
   「2013年2月・鍼灸柔整新聞より」

  • 2013.04.17 Wednesday
  • 11:25

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